Moral Hazard!!

ドラマーが音楽やホームページやガラクタを作るよ。

トイレの花男さん

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「トイレの花男さん」注意…この話はフィクションではありません。)

・・・・・こんばんわ、やっちんです。
暑い夜にはやはり怪談ですよね。
どちらかというとY談の方が得意なのですが、
今日は僕の経験した恐怖をお話します。

皆さんは、恐怖から震えが止まらなくなった事はあるでしょうか?
僕は怪談や色んな恐怖には強いほうですが、一度だけあります。
何気ない日常にこそ、未体験ゾーンの入り口はあるものです。

その日、僕は友達と二人で神戸の中心、○ノ宮に遊びに来ていました。レコード店やカフェ、古着屋など、一通り回ってふらふらと繁華街を歩いていました。

僕は普段からお腹が弱く、冷えたためトイレに行きたくなりました。
でも混んでいる所は嫌だ!ということで町の服屋などが沢山あるビルの三階、人気の無いトイレを選んで個室に入りました。

男子トイレの作りは、入って一番奥が見えないL字形で、
僕はL字を曲がった一番奥のトイレに入り、

「ああ、穏やかに波が引いていく・・・」

なんて至福の時を迎えました。

そして何気なく、トイレの壁に目をやると、

「あの時限りで愛し合った君へ、またここで待ってる」

「兄貴へ~何時何分、ここで待つ」

などの落書きが。

男性はよく知っていると思いますが、
この手の落書きは公衆トイレならどこにでもあります。
僕もさして気に留めず、鼻で笑っておりました。

そしてそろそろ出ようかと思った時、トイレのドアをノックする音が。

トントントン。

…かなり小さい音だったので、
最初隣かどこか、別のトイレをノックしているのかと思った位です。

トントントン。

しかし、ノックは止みません。
混んでいるのかな?と思いましたが、

トントントン。

段々大きくなる音に不信感を覚え、

トントントン。

耳を澄ませていたら、突然ノックはやみました。

暫らくの沈黙の後・・・・。

「兄ちゃん。」

 

 

 

 

は?

「兄ちゃん、兄ちゃん」

!?!?

僕の頭に浮かぶたくさんの疑問符。
驚いて周りを見回したら、

トイレのドアの隙間に知らない男の顔が!

わけも分からず声も出ない、僕に対してその顔は言います。

「兄ちゃん、エッチしよ!」

僕は余りのことに声も出ません。

とっさに男の顔がある辺りの扉を力いっぱい殴りつけ(ちゃんと流して)扉を蹴飛ばしました。

そして颯爽とトイレに飛び出したのですが(カッコわりい)誰もいません。

トイレの個室も一つ一つ見たのですがどこも空で、
ちょうど入ってきたサラリーマン風の男性は僕の事を怪訝そうにみています。

とにかく一人でいるのが怖かったので、
電気屋で待ち合わせている友人の元に走ります。

そして友人のところについて一通り出来事を話したら、
急に体が震えだしました。

冷静に考えると、僕が飛び出したところで、
相手がすごくマッチョだったら・・・。
僕は逆にトイレに引きずり込まれて・・・・。

そんな考えが頭をよぎって、体の震えが本当にとまりません。

そして震える両手を見つめている僕に友人はこう言い放ちます。

「ちゃんと拭いたんか?」

ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

(最後のはネタ)