Moral Hazard!!

ドラマーが音楽やホームページやガラクタを作るよ。

ぶっつけ本番Live PA &同時録音!

No Comment Music

きっかけはそう、いつものように一本の電話だった。

父「やっくん、次の日曜日PA手伝え。」

ツアー先で貧乏に苦しんでいる息子をよそに、親父様はますますPA(音響)機材を充実させ、のりのりでPAの出番を待っているらしい。

今回は親父の友人、おまつさんがやっているフォルクローレバンド、グルーポ・ゆいが西明石でライブするから手伝えというものだった。

フォルクローレというのは、ラテンアメリカの民俗音楽を総称して呼ぶものらしいが、ここではアンデス地方の音楽と解釈してまぁ大丈夫だろう。
駅前でよく演奏している、不思議な笛とかをもって「コンドルは飛んでいく」とか演奏している南米系の外人がいたら多分ソレだ。

「ケーブル作ったからライブレコーディング出来るぞ!」

「録音はお前がやれ。」

いや、やる気満々なのはいいんですけど、貴方の仕事は確か電子工業でしたよね?ケーブル作る仕事じゃなかったですよね?

というわけで、親父がライブPAをやっているとなりで私がその模様を録音するという暴挙ともいえる作戦が決定。
しかも僕、詳細は一切知らされず。大丈夫かいな。

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というわけで当日、朝の8時45分に出発して会場へ。
まだツアーの疲れも癒えてないのにこの早起きはこたえる。
まぁツアーの疲れよりも、ツアー中に予想以上に腹に付いた脂肪を燃焼させるためにも重たい機材を運ぶ、運ぶ。
なんせ親父の研究室はもはやスピーカーからモニター、音響機材で埋め尽くされてて多分仕事どころじゃないっぽい。だから今日は全部自前の機材。

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今回使用するのは親父様の最新鋭パソコン。
かなりのハイスペックなので、どうやって奪うかを目下画策中であります。
ノートで17インチとかHDD100Gとか、アホか、馬鹿か。
ちなみに以前親父をそそのかして、かなりステキなオーディオインターフェイス(RME Fireface)を買わせたのだが、なぜか気が付いたらADATを使用して18チャンネルまで増やしてた僕の一歩上を行く親父。
つまり簡単に言えば、18個の楽器を別々のマイクで録音できるのだ。恐るべし。つか仕事しろよ。

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今回のライブは、国際交流の協会播磨が主催?なのかな?ということで、「ふれあい楽器コーナー」みたいなものが用意されていた。
沢山の不思議な楽器を見て、僕のテンションが俄然上がる。

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画面手前にあるのが「チャランゴ」という楽器。
胴がアルマジロの皮で出来てるんだって!
良く見たら頭もついてます、ひぃぃ。

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リハーサル風景。
手前が世界最古の笛と呼ばれてる(らしい)サンポーニャ。
牛乳瓶を吹くみたいに吹くそうです。

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この人は今回出演しません。
リハーサルほったらかし。

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一応仕事をしているフリをする。

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なんかものものしい機材。今回はマイク9本&アンビ(会場を録音)で10チャンネルくらい使った。

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そしてライブの時間。
紺の民族衣装に身を包んだメンバーが現れる。

僕は!?僕の民族衣装は?!

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前回までのあらすじ
艱難辛苦を退けようやく天竺の目前に迫った三蔵法師一行だったが、そこには

はい、というわけでライブPA後編です。
なんかこう、色々あって、お客さんも入って、ライブが始まりましたが。
(説明がめんどくさくなった)

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ハウリング(音の回り込み)を押さえたり、音量のバランスをとったり、必至にPA卓を操る妖怪ヒゲ入道親父の横で寝グセ満開の私。
メガネもなんかずれてます。

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実は民族楽器で遊んでてリハーサルをしっかりしてなかったので、ライブ最中に録音レベルを調整する僕。やっべ、ライブ始まっちゃってるよ!

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厳かに始まりました、客席も皆、聞き入ってる様子。
この間難しい顔をして客席後方を走り回ってた僕ですが、音のバランスを聞いているフリをしてただけです。ハッタリは大事だもんね。
大体僕、耳悪いし。

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そして明るいナンバーに入ると皆ノリノリ。
このエモーショナルなステージングは見習うところが多いです。
この時僕はマイクの角度を調整するフリをしてました。

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客席から2歳の女の子が飛び出し、太鼓をたたきだします。
これぞ音を楽しむ、すなわち音楽!

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本邦初公開、親父。
お願いだから
「スキンヘッドが超渋いです!」
とか
「もっとお父様を出してください」
とかメールを僕に送るのは止めてください。あいつが調子に乗ります。

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演奏も客席も最高潮!なんか各々が楽器を持ち出してみんなで回りだしました。
僕はさすがにマイクを持って付いて回るわけにも行かないので、お仕事に集中。

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そしてフィナーレ。
ステキなライブを見せてくれました。
僕も音楽に対する視野が広がった気がします。
勉強になるなぁ~。

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最後まで必死。

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はい、そういうわけで無事ライブも終了しました。
・リハーサル手順をちゃんと組み立てておく
・モニタリングをしっかりと
・マイクのトラブルにはすぐ対処
沢山の反省点は残りましたが、まぁ楽しかったのでよし。

で、トラブルが続いたのでライブ全部とは行きませんでしたが、半分ぐらいは録音できました。
このmix作業(音のバランスをとる作業)が超楽しい!
ライブ音源だから曲のフェードインアウトからなにから自分でいじりまくれる。
ひとまず一曲、グルーポ・ゆいさんの許可を得て簡単に作ってみました。

コンドルは飛んでいく

しかし悲しいかな、せっかくノイズ除去したりパンニング(ステレオで左右に振る)したりしてるのにPCのスピーカーから聞いたら低音が全然聞こえないの。ちゃんと太鼓もなってるのにね…。

大体こんな感じで、ここ数日はこのおもちゃでずっと遊ぶ事になると思います。

あ、そうそう、最近親父がPAにすっかりはまっちゃって、
「PAの用事、何か無いんか?」
「誰かPA必要な奴おらんか?」
とか言ってくるので、誰かライブやるけどPAがいない!設備がない!なんて人はやらせてみてはどうでしょうか?
僕も暇なときは手伝うので。