Moral Hazard!!

ドラマーが音楽やホームページやガラクタを作るよ。

ヤッチンとギターリペア工場

No Comment DIY,Music

やっちん家には、古くからナイロンギターが置いてあった。
僕はナイロンギターの形をしたゴミだと思っていたが、それは長い間家の隅っこに立てかけられていた。

父「これは象嵌がしっかり作られているからいいものだ。」

もともと粗大ゴミ捨て場から何を思ったか親父が拾ってきたもの。
何度粗大ゴミに返す候補に挙げられても、親父はその度にかたくなに拒否した。
そして何故か常に僕の部屋の片隅に置かれていて、捨てようにも居候の身である僕はなかなか踏ん切れない。
時は流れて2006年のある日、このゴミを再生することを決意する。
(今回もやっちんとそのパパでお送りいたします。)

まずは降り積もったホコリを丁寧に除去する。

1

最初の画像を撮影し忘れたので、いまいちどれくらい綺麗になったのか伝えることが出来ないが、ひとまずニスは光るようになった。
この時点でこれはギターだったということがわかった。

2

次に錆びて動かなくなったペグ(弦をチューニングする部分)を取り外し、

6

分解。
各パーツの痛み具合を見る。

3

まずは大きな錆をヤスリでこそぎ落とす。

5

弦を巻くギアの部分も錆(サビ)まくって全然回らない。
これを洗浄した後、錆取りクリームを塗りしばらく放置。

その後もう一度洗浄すると

7

ワンダフル!錆は見事に落ちて、銀の輝きを取り戻しました。

8

この調子で錆をどんどん落として行きます。

11

竹ひごの先に少しだけ錆取りクリームを塗布、面倒くさい作業です。

4

ようやくほとんどのパーツの錆取りが終わろうとした瞬間!

12

馬鹿息子が誤ってギアのひとつを下水に流してしまいます。
え~部品無いのにどうするの!?

9

ひとまず現実逃避気を取り直してボディーの傷を修理にかかります。

ギターの中身に貼ってあるシールから、昭和60年くらいに一度どこかに修理に出されていることが判明しましたが、この修理具合がひどかったのか、ねじ穴の場所は歪み、あちこちにひびが入っています。
これじゃああんまりだ。

パパー!なんとかして!

10

ギターに入っているヒビにエポキシを塗りこんでいきます。
親父いわく「応急処置だ」そうで。
本当はニスも塗りなおしたりしたいそうなのだが、そんなの任せると完成がいつになるのか分からないから今回は却下。
そのうちほかの傷も直すつもりなのだろうか?

13

そしてヒビも消え、ヘッドも輝きを取り戻しました。

14

そしてペグをはめ込んでみる。
部品が足りなかったはず?いや知らない。
無くしたギアを買いに行ったらペグが全部6個入りで900円の安さで、修理するより買いなおしたほうが早かったなんて事実は無い。歴史には残っていない。

15

そして弦を張るブリッジ部分も削れてへたってしまっているので、綺麗に削りなおします。この部分は象牙だったために、平行に削るのが難しいとかで、

16

いつもの工程へ。
説明は面倒くさいからしません。
なんしか機械でバーッってやるの。
(小学生並みの表現力に脱毛)

17

弦を買ってきました。
ヘッドって書いてある部品は決して総とっかえしたペグではありません。
見なかったことにしてください。

18

そして削りなおしたブリッジを取り付けます。

19

出来ましたぁ!
(面倒くさい説明をすべて吹き飛ばす満面の笑顔で)

ちなみにギターの素性は…今はもう無いメーカー、信濃楽器のもの。
検索かけてみたら、同ブランドのギターが13,000円で中古販売されていたので、あまり価値は無いと思われます。

しかし!大事なのはその思い入れ!
昔偉い人は言いました。

「モノより、思い出」(色々間違ってる)

現にここにギターがあり、音が鳴る!それが何よりの宝です。
で、試しに弾いてみました。

N_Guitar

三回ほど弾いたところで指が痛くなってギブアップ。
本当はギターの弾ける弟に任せたかったのですが、まぁ音が出るよ!って言いたかっただけなので演奏の不味さは勘弁してください。

とまぁ、そんなわけで、ゴミも再生すれば案外使えるということがわかりました。
次はゴミ再生楽器を集めて作曲だな。

とりあえず今夜はこのギターを抱いて寝ることにします。
再生できそうなゴミ楽器募集!

終わり。