Moral Hazard!!

ドラマーが音楽やホームページやガラクタを作るよ。

カブトムシ

No Comment 駄日記

こんにちわ、何を勘違いしたのか、
「ニンニクは万能薬だからデキモノも頭痛もノドのイガイガも治る!」
と勝手に信じて毎日ニンニクを摂取してしまっているせいで家を出られません。
多分部屋もすげぇニンニク臭い。
やっちんです。

子供のころから昆虫図鑑が好きだった。

大型の甲虫、綺麗な蝶類、ときには獰猛な蜘蛛類など、昆虫の枠から外れたものまでを写真とともに生態を細かく記す昆虫図鑑をよく眺めた。
昆虫はやはり熱帯の数多く生息することから、そこに載っている写真の横に書かれている
「マダガスカル産」
などの文字にマダガスカルはどんなところなんだろう?
と遠い南国に想いを馳せていた。

男の子が誰しもあこがれるのはやはりカブトムシ、クワガタである。
子供のころ家の近所の木を蹴っ飛ばしたら落ちてきたミヤマクワガタが、もはやデパートで売られているほど昆虫が身近でなくなった最近でも、ムシキングなどでやはりカブトムシクワガタは人気である。

そしてその中でも外国のカブトムシといえば日本のそれよりも大型で体型も複雑なものが多く、僕らの間でも「世界最大」などという肩書きを持った
「ヘラクレスオオカブト虫」
などと聞いた日には子供たちは失禁寸前、全力であこがれていた。
僕にとって「ドミニカ共和国」は優れた野球選手の産地ではなく、ヘラクレスオオカブトの産地だった。いつかこの足で現地へ赴き、この目で見てやる、そう思っていた。

 

不安な気持ちは前からあった。

最近アトラスオオカブトという三本角のカブトムシが1500円という値段でデパートの子供コーナーに売られているのを見て、
「あぁ、外国産のカブトムシもこんなところで売られるようになったのか…」
となんだか悲しい気分になったのを覚えていた。
熱帯魚もそうである、かつては生態すらはっきりしていなかったインペリアルゼブラプレコもいまや繁殖可能になり、一匹12000円で販売されている。

インペリアル「帝国の、皇帝の、荘厳な、立派な」
って意味ですよ?
荘厳で立派な帝国の皇帝が12000円ってなんだそりゃ!
簡単に繁殖してるんじゃねぇよ!(飼いたい)

そう、もはやヘラクレスオオカブトは僕の夢の最後の防波堤、ギリシャ神話の英雄「ヘラクレス」の名に恥じない長大な角、巨大な体躯。
いつか彼を、現地での困難な冒険の果てに、見たかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駄目でした。

近所のホームセンターで売ってた。
泣きそうになった。
そこには僕らが写真で見て描いた夢のカブトムシが、39800円という微妙にヘラクレスな値段で売られていた。

誰が…ホームセンターで…39800円もするカブトムシ買うんだよ…。

この日から、僕の中で全てのカブトムシは、コガネムシと同列の扱いになりました。

 

(昆虫旅行ももういかねぇ)