Moral Hazard!!

ドラマーが音楽やホームページやガラクタを作るよ。

タイ、香港旅行記 〜3日目、その3〜

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夜、美味しいと評判のタイ料理屋さんに行く為に、タクシーを予約する。

そのタイ料理屋さんはタクシーでよく使われる街から離れた場所にあるためか、普通の1、5倍ほどの値段になると言われた。
とはいえ、ホテルに居ながらにして予約出来るタクシーと、ストリートまで出て行ってトゥクトゥク(簡易タクシー)と値段交渉する手間を考えると、自ずと答えは決まる。

予定の時間から10分ほど遅れてタクシー到着、乗り込む。

運転手は最初は静かだが、こちらが拙い英語で話しかけると、途端に饒舌になる。
そしてこのタイプの人間が絶対に言うのが、

「サー、貴方が行こうとしているレストランは少し高いよ。僕ならもっと安くて美味しい店を知っているから連れて行こうか?」

こういった勧誘である。

まぁ知り合いのレストランに連れて行ったら、バックマージンをもらえるんだろうなぁ・・・。

しかし誰がサーやねん、と思いながらはっきり断る。

この辺は「断ったら悪いな」などという日本的思考をしているとやっていけない。
彼らも切り替えは早いし、変なしこりは残らない。はず。

30分ほど走った後、レストランに着く。
このレストランから帰る手段は他に無いので、何度も
「PM10:00に迎えに来てくれ」
と念を押して降りる。

レストランの名前は、Kan Eang 2 Seafood Restaurant。
シャロン湾を眺めながら食べる事が出来、夜景がとても綺麗だった。
外なので蚊の対策は必須だが。(というかタイにいる間かまれまくり。でも痒みは長くは続かない)

数軒でトートマンクン(エビすり身のさつま揚げ)を食べたが、ここのものが一番上品で美味しかった気がする。
タイの人は暑いからか、基本しかめっ面のような仏頂面の人が多いが、一言挨拶をするととても素敵な笑顔で返してくれる。
ただ、「スプライト」を注文したら、訳の分からない激甘オレンジジュースが出てきて、そのビンには「Splash」と書いてあった。
日本に帰ったら英会話を学ぼうと強く思った。

晩御飯を平らげ、テーブルのすぐ脇の浜辺のカニが巣穴から出入りするのを眺めながら、10時になるのを待った。
ここでなんとなく嫌な予感がしていたが、会計を済ませてレストラン入り口に出る。

タクシーはいない。

まぁタイの人はあまり時間を守らない(時間を守る日本人の方がおかしいのか?)ようなので、入り口にあるイケスを見て

「カブトガニがいる!」

と騒いでいた。

日本では環境悪化により数が激減している天然記念物で、わずかに生息している干潟では熱心に保護活動が行われているカブトガニ、2億年前から姿形を変えずに生き残っているカブトガニ、水族館で裏返しに見たらグロテスクさに驚くカブトガニ、その血液が医療に役立つ(エイズ抑制にも!)けど数が少ないから捕まえて3分の1だけ血液を採取して海に返してあげるカブトガニ、そのカブトガニが・・・

イケスに入っている。

正確には日本のカブトガニは近縁種の
「ミナミカブトガニ」
だそうだが、そのカブトガニがあるのに注文しなかった自分の間抜けさを責める。
この国には何をしにきたのだ!
甲殻類全てを食べつくして絶滅させに来たんじゃなかったのか!?

なかったです。取り乱しました。
祖父の埋葬でした。

話がそれたが、やはり10時を過ぎても待てど暮らせどタクシーはやってこない。
店の営業時間も10時までなので、店員は片付け作業に入り、店の看板の電気は消える。
こうなると俄然寂しさが増し、熱帯ボケしていた我が脳もにわかにドーパミンやらエンドルフィンやらを分泌しだす。

「やべぇ・・・このままでは帰られない。ホテルに電話しないといけない・・・がここは外国。
携帯電話は間違って日本から国際電話がかかってきたら困るから、電源を切ってホテルにおいてきた。となると選択肢は一つ、レストランに電話をかりてホテルに電話をかけるしかない。
しかしここはタイラーンド(ストⅡっぽく)電話のかけ方が分からないけどああなんか店員さんたちが向こうで宴を始めた、仕事おつかれさーん、ってか!まだだよまだだよここに困っている異邦人がいるよ助けてー!」

と近くにいた人にたどたどしい英語で

「タクシーを予約していたのだが、時間になってもやって来ない。ホテルに電話したいのだが、電話を貸してくれないか?」

と聞くと、その人は胸ポケットから携帯電話を取り出し、番号を聞いてきた。

ん?あれ?この人なんかタイっぽくない。
もしかしてスタッフじゃなくてお客さん?

どうも顔つきから中華系のおじさんっぽい。しかも隣にいる人は奥さんっぽい。
まずい、スタッフじゃねぇ!間違えた!
と慌てて謝るも、華僑のおじさん(多分)は丁寧に電話番号まで押して、携帯を貸してくれた。
ありがとうLENOVO!SAMSUNG!ありがとうLG電子!(後ろ二つは韓国企業です)

やった!ホテルには一人だけ日本人スタッフがいるから、この電話に向かってただ一言

「Japanese staff please!」

と叫べば任務完了だ!



ホテル「Sorry 、日本人スタッフはもう帰りました。(英語で)

使えねー!

予想だにしないピンチに焦る。

昼間はいたじゃねぇか!日本人スタッフが常駐って聞いたからこのホテルに決めたのに!
三日目までいなかったし、夜は定時帰宅だとー!?
(完全に逆恨みです。)

慌てながらも何とか状況を伝えないと・・・と、

「タクシー呼んでおいたのに、30分過ぎても来ない!僕はホテルに帰りたい!」

と英語で伝えると、

「Hotel's V.I.P car? or ouside~~(ホテルで手配したレンタカー?それともよそでレンタルしたの?)

と聞かれる。
誰がV.I.P(very important person)やねん!と突っ込みたくなる心を抑えて、イエスイエスオーイエス!連呼。

「I want to go back」
「I want to go back」
「I want to go back!!!」
「I want you back!!!!!」連呼。

最後のはジャクソン5ですが、なんだったらギンギラギンにさりげなく「I want you baby , Ride on!」もおまけしていいほど伝える。
すると、

「すぐ向かわせます(英語)、オーマチークダーサーイ(日本語)

と言われ、電話を切られた。
これほど発音の割に信頼出来そうな日本語は初めてだ・・・これでタクシーが来なかったらもう、タイで暮らそう。
そう思いながら、華僑にお礼を言う。

華僑は
「タクシーは来てくれるのかい?(来なけりゃ僕が送るよ的ニュアンスで)
と心配してくれる。
うわーんガイジン、イイヤツばっかー!と感動していると、タクシーが凄い勢いで走って来た。

華僑、奥さんと二人で
「よかったよかった!」
と言いながら、高級ベンツで帰って行った。
あ、タクシーよりベンツで帰りたかったかも。

着くや否や凄い勢いで謝るタクシー。

「Sorry Sir, パトンビーチまで行っていて遅くなった、~~~(早口で分からない)

とにかくSorryを繰り返す運転手。
多分忘れてて飯でも食ってて、ホテルから連絡が来たから慌てて走ってきたな・・・?と思いながらも、

僕「Traffic Jam?(交通渋滞?)

運転手「Yes, I'm sorry, sorry...」

僕「OK,OK, マイペンライ」

覚えたてのタイ語(マイペンライは、問題ないさ、大丈夫さなどの意味らしい)を使ってみる。

ホテルまで戻った後、タクシー運転手は恐縮しながら

「Good nigiht...」

と帰っていった。
まぁある意味GoodなNightになったからいいよ、もう。

タイ、香港旅行記 〜3日目その2〜

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昼ご飯を食べに、ラワイビーチの港まで歩く。

プーケットのコンビニはほとんどがセブンイレブン、かファミリーマート。
物価は大体日本の半分ほど。

日本企業が製造するお菓子なども沢山あるが、味付けは現地仕様で大体甘辛くなっている。
特に緑茶はほとんど砂糖入り。気づかずに飲んだら吐く。

水道水は現地人でも飲めないのでミネラルウォーターは必須。ミネラルウォーターを満載して走っているトラックを良く見かける。
手に取ったお菓子はグリコが作ったチーズスナックで、日本円で60円ほど、味はまぁ悪くない。

現地のお菓子では意味の分からない日本語が書かれている事が結構ある。
おそらく日本で何でも英語で書かれているものをかっこいいと思うのと同様に、あまり分からず日本語を入れているのだろう。

余談ではあるが、以前大学の後輩でガーリックボーイズという日本のインディーバンドのファンの女の子が、アメリカにホームステイしに行った時に来ていたガーリックボーイズシャツを指差されて

「Oh! Garlic boys!」

と笑われたそうだ。
僕も外人が日本語で
「にんにく少年」
と書かれたTシャツを見たら吹く。
言葉って、難しい。

さて、在タイアメリカ(?)人は当然だが、プーケットの人々もコーラが好きなようで、食堂などで「ペプシ」と注文する姿を良く見る。
トムヤンクンみたいな辛いものを食べてクソ甘い炭酸で流すなんてどういう神経しているんだ!と思うが、現地ではそれが普通のようだ。

ラワイビーチの港を一回りした後、白人がたむろする食堂にはいる。
メニューを持って来てくれた優しそうなおばさんに、

「シュリンプ!プロウン!クン!グン?」

ととにかくエビが食べたい事を伝え、ロブスターを指差すと、身振り手振りで

「前の港で買って来てくれたら料理するよ!」

と言っている事が分かる。
電卓を見せてロブスターはいくらか訪ねると、向かいの港に行って帰って来て、

「1500バーツ。」

とタイプする。

←グロテスクな色注意

日本円で5000円近い。
そらねーだろ!と笑うと次はもう港にも行かず
「1300バーツ」
「1000バーツ」
と値下げしてくる。
えー、値段は貴方次第ですやん・・・。

テンションが下がってロブスターはあきらめる。
あれはザリガニだ、エビではない。と自分を慰める。
だって、初日のビュッフェでは、1000バーツで高級食材であるセミエビ(見た目は悪いが味は伊勢エビに匹敵する)食べ放題だったし・・・。

ともあれ、現実的な値段の食べ物を探してみると、タイ風チャーハン
「カーオパット」
が50バーツ。(150円)
何だこの違いは。

隣のテーブルで外人がアホみたいに購入した魚を持ち込む横で、カーオパットを注文する。
びっくりするくらい美味。150円!
エビも沢山入っているが、こちらは少々生臭かった。
それでもまた来たいと思うくらい美味しかった。

そういえば、プーケットには犬が多い。
道端で、街中で、この食堂の中でもあちこちで色んな種類の雑種(この言い方はおかしいかな)がウロウロしてたり、寝そべってたりする。
季候が暑いせいか、基本的に(キン○マまで)ダラーンとしていて、あまり通りすがりの人に懐かない。
懐かないというよりは、距離感を大事にしているというか、あまり近づいたら犬から離れていく。そしてあまり吼えない。
タイの人もあまり構わない。
あと、基本、汚い。
白人が飼っている犬はどれもきちんとした種類で、カットも綺麗。

ちなみに猫はほとんど日本と変わらない。

さて、食後ぶらぶらしていると、インドっぽい人が何か生地を焼いている屋台を見つける。

「Tea Pot」

と書かれているが、クレープ屋さんのようだ。
現地の人が買うのを見ていると、厳ついインド風のおっさんが親指を立てて

「Very Good!」

としかめっ面のまま言う。
それが面白くて思わず注文してしまう。

完成したのは、クレープ生地にバターとバナナは入ったものにコンデンスミルクと砂糖をまぶしたもの。
バターがくどいが、とんでもなく強い日差しに疲れ気味の僕にはちょうど良かった。

←イグアナ注意

近くのベンチに乗っかるイグアナの写真を撮りながら、元来た道を引き返す。

すれ違った観光バスの側面が、世界をごちゃまぜに。

国民はみんな王様大好き。
普通の家の中にも王様の肖像がや写真にお供え物がしてある。
国旗もあちこちに。

服屋なのだが、店の名がおかしい。
これが「watermelon」だったら日本人はおかしいと思わないのもおかしい・・・?

外は暑いし、タイ人みんな昼寝してるので、僕も宿に帰った。

タイ、香港旅行記 〜3日目〜

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三日目。

朝起きて朝食。
この日は風邪が強く、海も波が高かった。
昨日のうちに祖父を弔って良かったと、安堵する。

象に乗りに行く。

動物園ではいつも遠くでしか見る事が出来ない象さんを間近で見られるチャンスは滅多に無い!と意気込むも、以前
「タイの町中で麻薬漬けにした象を見せ物にする悪質な商売」
があるのを知った事や、結局観光用に飼育されるという事がどういう事か、また、開墾されたために餌を失った野生の象が、農家を襲って人が死ぬ事などをニュースで見たりした事で、複雑な思いを抱えたまま、象乗り場に向かう。

コースは1時間ほどかけて象がジャングルを歩くもの。
象乗りが運転する象にまたがりながらのんびり散歩するも、やはり象が進みたがらない時は飼い主が棍棒で叩くし(叩かれたところは皮が剥けている・・・)、その象乗り(勿論客には親切)が笑いながら日本語で
「ゾウサンーガンバレー」
と言っているのを見ると、なんとなく、本当に何となく、確たる理由を考えられないまま、少し憂うつになる。

象乗りが持っている棍棒は先に金属の尖ったフックが付いており、もしかしてこれで象を殴るのか?と不安になったが、どうやらこの棒はゴムの木を削るものらしい。

タイにはゴムの木が沢山栽培されており、そのフックで斜めに引っ掻くとゴムの木の樹液が出てくる。
象乗りはそこらに生えているゴムの木を引っ掻いて実演してくれた。
乳白色の樹液は瞬く間に乾いてゴムになった。

「タイヤの原料のほとんどは、ココで作られて日本でも使われているんだ」

こういわれたとき、僕は

「タイヤって石油じゃなかったっけ?」

と思いましたが、後で調べてみると、環境に優しい天然ゴムで出来たタイヤが今ブームらしいです。
現在の日本の学習机も、ゴム材で出来たものが多いそうだ。
植えられて2〜30年ほどゴムを生産し、伐採されて机になる。
素晴らしい木材だ。
ソース

しばらく歩いた後、突然象乗りが振り返り、英語で

「内緒だよ!」

と良いながら象から降りて、僕に象の運転席に移れという。

象さんの頭越しに見るジャングルはとても良く、象さんの頭に生えている毛はとても固く、暑いとはためかせる耳にバシバシ当たりながら、歩かせてもらう。
勿論、内緒で客に運転席を明け渡し、気を良くした客がその後チップを弾むというこの一連の動作は予定調和なのだろうが、それでも感動した。

象発着場に戻ったあと、乗せてくれた象さんにお礼にバナナをあげて(50バーツ)触らせてもらう。

思っていた以上に蛇腹で固い鼻、器用にバナナをつかむ鼻先を堪能する。
頭を切り替えて、象さんの大きさと優しさ、可愛らしさと賢さを堪能する事に集中する。
やっぱり凄い生き物だ。

象さんから降りた後、隣で器用にハーモニカを吹きながら前後に踊る子象を、余計な事を考えないように見ながら、象乗り場を後にした。

タイ、香港旅行記 〜2日目その2〜

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島で祖父を弔ってからホテルに帰り、夕方からはプーケットで一番盛り上がっているビーチ、パトンビーチに行く事にした。

ホテルは基本的にリゾートなのでアクセスが悪い。
どこへ行くにも基本タクシーを呼ばないといけない。

タクシー料金は場所にもよるが基本1人片道300バーツくらい。
1バーツが3.3円程度なので、結構高い。
もちろんこれは観光客用なので、町中に走るバスなんてどこまで乗っても10バーツだったり、ヌードルやチャーハンが25〜50バーツだったりする。
町中を走るトゥクトゥクと呼ばれる軽トラックを改造したタクシーは交渉制で、最初はタクシーより高い値段を吹っかけてくる。
タクシーに限らないが、何でも最初は高く言い、こちらが首を振ると値引きが始まる。
慣れればそう不快でもないが、やっぱり面倒くさい。結局滞在中はトゥクトゥクには乗らなかった。

トゥクトゥク。(プーケットのはほとんど4輪の「シーロー」と言われるもののようだ)
アジアのどこの国でも言えることだが、商売人の前では絶対に支払い以前にお金を見せてはいけない。

さて、タクシーでパトンビーチまでは30分程度。
夕方だったので通りがかったカロンビーチでアンダマン海に沈む夕日ががとても奇麗で騒いでいたらタクシーの運転手が車を止めて
「写真撮って来たら?」
と言ってくれた。
勿論親切で言ってくれているのだが、なんとなく置いて行かれたら困るので、ダッシュでビーチに行って写真を撮って来た。

以前行ったベトナムでは若干不愉快な思いをした事があったのでかなり警戒していたが、タイの中でもプーケットはさらに安全な方らしい。道中の山の上にそびえ立つ大きな仏像を見ながら、

「ビッグ仏陀!」

「Oh Big Buddha!」

など運転手とやりとりしているうちに、ビーチに着いた。
帰りの迎え時刻と場所を聞いて運転手と別れ、街へ繰り出した。

パトンビーチはとても賑わっていた。

街には白人がとても沢山いて、でかいバイクの音や高級外車などが走って来たらまず不良外人だった。
パトンに住む人たちにもそれが当たり前で、とにかく派手な看板と大量のバイクと車が街を埋め尽くしていた。
タイ人はピックアップトラックが好きらしく、トヨタのハイラックスサーフが大量に走っていた。
バイクの数はベトナムには及ばないものの、大量のバイクはほとんどが日本メーカーのバイク、アジア仕様のスポーティなスクーターだった。

看板には「TAUNAMI」の文字。
(津波は世界共通で津tsunami。tidal waveは潮汐波の事を指し、地震とは違うらしい。どうなるリヴァイアサン!)

ムエタイのポスター。
街にはムエタイの試合の宣伝カーがずっと走っており、
「バン!バン!」
と何かを叩く大きな音に振り返ると、年端も行かない子供(おそらく前座の戦士)が二人、宣伝カーの上でミット打ちをやっている。
(完全にやらされている感が出てやけくそのミット打ちだが)

店は土産物屋とマッサージ屋、バーとホテルとレジャー案内所が沢山。
あと何故か歯医者も多かった。

土産物屋は客と見るや
「ハロー、ニーハオ、コンニチワ、アニョハセヨー、安いよー、ヤマモトヤマー」
とやたらめっぽうに声をかけて来る。
なんで挨拶に山本山が混じってるんだよ、誰が教えたんだよ、と思わず突っ込んでしまうのも相手の策か。

マッサージ屋はどの店も同じように店先にセクシーな格好のお姉ちゃんを沢山並べ、お姉ちゃんたちは気だるそうに
「コニチワー、マサーシー、マサーシキモチーネー」
と声をかけて来る。濁音が苦手なようだ。

バーはたまにライブ演奏がある店などもあるが、基本的にはなんかロックみたいな音楽がかかっている。
店の看板に堂々と
「Metallica」「AC/DC」
とか書かれているのを見ると清々しい。
どこの店も厳つい白人の兄ちゃんと、となりに現地のお姉ちゃんがセットでついている。
タイは買春のメッカでもあるので、ここから夜の闇に消えて行くのだろう。
僕は身ぐるみはがされそうで怖いので、止めておいた。

一通り回ってマクドナルドでマックフルーリーを買った(可愛い女店員さんにつられて)あと、晩ご飯を食べに屋台へ向かう。
屋台に入るなりたくさんの客引きが
「オニーさん、ウチは安いね、美味しい!」
など様々な日本語で声をかけて来る。
が、首を振っても嫌な顔はせず、「マタネ」とあくまで気さくなので、不愉快ではない。
1人凄いオカマが客引きしてて危うくつられそうになったが思いとどまり、当初予定していた店に入る。

このビーチにはオカマが多い。(タイはオカマやニューハーフが多い。)
もうほんと、コントに出て来るようなオカマが普通に歩いている。
完全に男のルックスなのに化粧をしてオカマ言葉(オカマタイ言葉)を話している人や、ニューハーフショーの呼び込みをやっているショーの衣装に身を包んだオカマなど、様々。
このビーチに来る途中にも運転手に
「ニューハーフショーは見るかい?」
と聞かれた。
逆に「ニューハーフは好き?」と聞き返すと、彼は笑って首を振った。

屋台は安くて美味い。
今まで行ったアジアでは不味い思いも沢山して来たが、タイ飯はとても安くて美味しい。
(バリ、シンガポール、マレーシアは不味かった。ベトナムは超美味かった。台湾は結構美味かった)
特にエビが好きな僕は、エビ料理の豊富なタイは合っていたようで、
「トートマンクン!」
「トムヤンクン!」
「もういっちょトートマンクン!(エビはタイ語でクン)
と、ひたすた平らげた。
お腹いっぱい食べても150バーツほど(日本円で500円弱)だった。
ちなみに前日リゾートホテルで食べたビュッフェは1000バーツ強。

その代わり店員はお喋りばっかりで、たまに静かだな?と思えばテレビを見てるし、街はうるさいし、衛生面はやっぱり劣るし、食事中物売りは来るし(上の写真右側は物売りがガイジン観光客に帽子やおもちゃを売っている)、旅行者は疲れがたまってお腹を壊す人も多いようだ。
屋台のトイレは有料(5バーツ、15円ほど)で、トイレ番のおばちゃんは入り口でガムやライターを売っていた。たくましい。

食べ終わったら、大通りを散策。
白人家族がとても多く、可愛い白人の小学生くらいの女の子がアダルトショップで
「男性自身部分に象が縫い付けられたパンツ」
を指差して何か言っていたが、白人家庭はそういうのにおおらかなのか・・・?

いやその前に大通りにアダルトショップが商品並べるなよ!
つうかSONYの店の前でSONYの偽物ヘッドホンを陳列するなよ!
マッサージ?いりません!これで何店舗目なんだよ!
目の前にきて胸を隠すくらいなら最初からセクシーな格好するなよ!
ニューハーフショー?行きません!写真?撮りません!結構です!
偽DVD?買わない!偽ゲーム機?買わない!偽ブランド服?買わない!

なんだか突っ込みどころが多すぎて、真面目な日本人は疲れました。

ホテルに帰ってロビーでネットしていると、いつも同じ所にしっぽが切れたヤモリがいるので、「しっぽ」と名付けて、帰って寝る。

タイ、香港旅行記 〜2日目〜

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タイはプーケットにて目覚める。

hotel

前日晩ご飯を食べてからほとんど記憶が無いくらい早く就寝したので、早起きする事が出来た。

朝食はホテルにてビュッフェ。
結構良いホテルだったので(祖父のオプション代金を使って)基本的にはどれも美味しかったが、ただ一つ「スシ」だけはインディカ米を使った巻き寿司がびっくりするくらい不味かった。
食事中、見慣れない鳥が餌を求めてしょっちゅう飛んで来る。
ハエや蚊が大量に攻めて来る。
しかしそれらの襲来も気にならないほど、池に放たれている熱帯魚に夢中だった。

何を隠そう、僕はそこで出会った全ての魚が分かるほど、熱帯魚が好きである。
日本では熱帯魚屋さんでしか見られない魚たちが普通に泳いでいるのだ。(そしておそらく食卓に上っているのだ)
興奮しないはずが無い。

食事を終えると、ホテルが持つプライベートアイランドのビーチへ渡る。
勿論祖父の欠片を持って。

その島、ボン島はよく写真で見る南の島そのものだった。
南国の木が生い茂り、海はコバルトブルー、こんなものは沢山の人が何度も表現したろうから、割愛。

リゾートなのでやはり客のほとんどが白人。
タイは第二公用語が英語で、町中でも大きな英語学校が見られるくらい皆英語を話す。
年配のおばさんなどはたまに喋れない人もいるが、若い人はほとんど話すようだ。

問題は僕が英語を話せない事。

興奮のあまり海にマッハで飛び込んで泳ぎまくっていたら、砂浜の方から叫び声。

現地スタッフ「〜〜〜(何を言っているのか分からない)〜〜コーラール!サーンゴー!あしーしたー!ダメー!」

現地スタッフが叫ぶのを聞くと、どうやら珊瑚がある場所の上を泳いでは駄目だったらしい。
慌てて砂浜際まで戻る。
よく見たら看板に「珊瑚の上を泳いではいけない」とばっちり書いてあった。
興奮し過ぎてこんな基本的な事が分からなかったのか・・・情けないと反省しきり。
家に帰ったら珊瑚保護基金に寄付する事で許してもらおうと思う。

しかし、落ち着いて見回してみると島の周囲はほとんど珊瑚。
遠浅の海で泳いで良い場所がほとんど見つからない。
仕方が無いので砂浜際でぱちゃぱちゃやっていたのだが、ふと後ろを振り返るとびっくりするくらいの量のトロピカルフィッシュが僕のお尻に群がっている。
ちょ、そこからは何も出てないよ!
と驚くも、そのあまりの美しさと量に大興奮。
ビーチで寝そべる白人があきれるくらいのテンションでバチャバチャやっていた。

昼食はビーチのレストラン。
勿論聞き取れる英単語に食らいつきながら、酷い発音で注文。
しかし基本的にタイの人は、旅行者が言わんとしている事を汲み取ろうとしてくれる。
英語で身振り手振りやると応じてくれる。
タイ語で「サワッディーカーップ(こんにちわ)」と「コープンカーップ(ありがとう)」、「アロイ(美味しい)」、「マイペンライ(大丈夫さ、なんとかなるさ)」さえ覚えていれば笑顔を見せてくれるので、非常にコミュニケーションがとりやすかった。

昼ご飯を終えて、祖父を埋葬出来る場所を探す。

あまり目立った所でやるわけにもいかないので、奇麗な海が見渡せる岩場のそばに祖父を流し、手を合わせた。
ここからまた、世界へ旅立ってほしいなぁ・・・、でもたまには帰って来て家族を見守ってほしいなぁ・・・。
お盆はキュウリが馬でナスビが牛だっけ・・・?
など、遠くの船の汽笛が我に返らせるまでボケっと考えていた。

その後、ホテルへの迎えの船が来るまでヤドカリを捕まえたり、写真を撮ったり、奇麗な白人のお姉さんに目が釘付けになったりしていた。