Moral Hazard!!

ドラマーが音楽やホームページやガラクタを作るよ。

パリ&フランクフルト奇行紀行その2 ~美術館巡り~

No Comment 旅行記,,,

二日目、朝7時起床。
行きの飛行機がトランジット込で14時間だったので疲れたのか、すっきり起きられた。

ホテルのレストランで朝食を取る。
ダノンのヨーグルト、パン、フルーツポンチなどを食べる。
普通。
お茶かコーヒーか聞かれるが、どこのホテルやレストランでもTeaと答えると
「Green Tea?」
と聞かれる。まぁ日本人ですしね。

いや紅茶、と答えたくも、じゃあGreen Teaじゃない普通のTeaはなんて言うんだろう?
と困って「Not Green Tea」と答えていたが、English Teaで良かったらしい。
義務教育にまで英語が組み込まれているのにこんなことすら分からないなんて!

この日はフランスで一日フリーなので、美術館巡りに繰り出すことにする。
パリではミュージアムパスを購入する(2日券35ユーロで)と大体の美術館に入れるようなので、近くのインフォメーションセンターに買いにいく。


(途中にあったジュンク堂。日本語。)


(今日もパリは曇り。)

インフォメーションセンターでボンジュールと言うなり
「日本語の方が良いですか?」
と品のいい黒人女性。

「日本語美味いですね!」
と驚くと、
「日本育ちです。目黒、品川に住んでいました。」
と言われてビックリ。
パスを購入して、使い方を教えてもらう。

まずは歩いて数分のルーブル美術館へ。


(敷地内に観覧車があったルーブル美術館)

ものごっつい建物の真ん中にガラスのピラミッドがあり、そこが入口らしい。
沢山のフランス人が並んでいる。
前日も晩ご飯の時に隣の映画館にかなりの行列が出来ていた。
町中でも色んなところに行列があり、みんなのんびり並びながらぺちゃくちゃオシャベリしている。


(透明のピラミッドが入り口。ちょっと晴れた)

めちゃ美人の職員さん(産毛のヒゲが凄い)にこのどこから入るのか聞くと、長蛇の列ではない別の短い列から入れると教えてもらい、なんとか中へ。
朝9時開館直後なのに、凄い人の数。
ここでも中国人、通路いっぱいに広がって止まってたり、並ばなかったりと酷い。
フランス人も顔をしかめる。

まずミロのビーナスを見に行く。
でかい。
んー、腰のライン(ぽっちゃりぎみ)は好みだが、いかんせんでかい。

その先、エジプトコーナーは程よく好いていた。
紀元前1600年の装飾品や、ラムセス2世像、スフィンクスなど、とても良かった。
ツタンカーメン山盛りで、見ていて飽きなかった。

その後、モナリザを見ようとするが、マッハで迷子になった。

ノラ・ジョーンズのような美人に道を聞くと、「Up Stair~Down Stair~Straight~」と非常に丁寧に教えてもらうが、僕の理解力が乏しいので半分ほどしか分からない。
何度も繰り返し教えてくれて惚れそうになった。

ようやくモナリザへの道が分かったところで、サモトラケのニケに遭遇。


(人種問わず、皆芸術品の横でポーズしまくり、撮りまくり)

写真では首も両手も無い状態なのでイマイチ興味がわかなかったが、実物は階段の上に展示されていて、またでかく、とてもかっこ良かった。
ルーブルに限らず、美術館ではみんなカメラ撮影しまくり。
白人黒人黄色人種問わず、みんな凄い勢いで一級の美術品の前でポージング。
美術品もそうだが、ミロのビーナスの隣でポーズを決めてるおばさんなど、逆に恥ずかしくないのか疑問。

で、モナリザ。

遠くからでも明らかにレベルの違う混雑具合でそこに居るのが一目で分かるモテ具合。
モナリザのみ、ガラスのケースの中に納められ、4、5人の係員がカメラを持って押し寄せるる客を押し返している。
たまに軽く将棋倒しになって職員が何か叫んでいる。
とても落ち着いて鑑賞出来る状態ではなかったので、近くでちょっと見て、混雑を後にする。


(とにかく石、石、石。エスカレーター無し、階段もごつい石!右はヘラクレスにボコられるヒュドラ。)

その後、混雑するヨーロッパ絵画が沢山並んでいるフロアをうろうろ。
多くがキリスト関係の絵画なので無宗教者である僕にはあまり興味がないが、よくCDジャケットでパロディされている群衆を率いる自由の女神など、メジャーなものを押さえておく。

ちなみに、個人的にはアリ・シェーフェルの「パオロとフランチェスカ」のぽっちゃり黒髪、ポール・ドラローシュ「若き殉教の娘」の2美人に惚れた。
パオロとフランチェスカはロンドンに同一作者の過去作があるらしいので、いつか行きたい。

2時間ほど回った後、退出。

「美術品は日本に来た時に見ようぜ…」

という結論になった。
というのも、ルーブル美術館はバリアフリーにほど遠く、各展示場に行くまでに石のごつい階段を何度も上下しないといけない。
特に中国人の割り込みや五月蝿さが酷い。
人もすごく多くて、とてもゆっくり鑑賞できない。


(ちょっと晴れた。遠くにはエッフェル塔が見える)

美術館周りには黒人が何人もエッフェル塔の模型や怪しいお土産を売っていた。
あとアンケートみたいなのがいた。アジアと違ってNoと断るとそれ以上追随してこないのはよし。
とにかく道が広いのと、ちょっと歩くと噴水や椅子があってパリジャン、くつろぎまくり。
いつ仕事してるの?

続いて近くにあるオランジェリー博物館。
美術商、ポール・ギヨームのコレクションが見られる。
母が若い頃ユトリロが大好きだった事、そしてモネの睡蓮を見たがっていたのと、僕がルノワール好きとあって、即決。
ここの入り口でも、タランティーノをちょっとインテリにした感じの職員さんに、片言の日本語で案内してもらう。

オランジェリーはセキリュティチェックがルーブルより厳しく、パソコンを持っていた僕は受付で書類にサインし、鞄を預ける事になった。

ここは一階2フロアがまるごとモネの睡蓮。
でかい。
あまり良さは分からないが、居心地はよかった。


(2フロアあって、どちらも4方向に違った睡蓮がかけられている)

地階にはルノワール、ユトリロ、セザンヌ、モディリアーニ、ローランサン、ピカソ、マティスなどの絵があり、ルノアールの「ピアノを弾く少女たち」が見られた。
ルノワールの描く女性はどれも可愛い。あと明るい絵が多いので、見ていると自分も明るい気分になれる。

出発前にはオルセーやモンマルトルなどの美術館にも行きたかったのだが、ちょっと大作ばかり見すぎて食傷気味になったので、コンコルド広場を抜けてシャンゼリゼ通りに。
もちろん母は「お~シャンゼリゼ~」
歌っていた。


(街角を歩いていてもものゴッツイ石像や銅像や石、石、石!重厚さの中に並木があるととても落ち着く。)

昼も12時を回ったので、適当なカフェでご飯を食べる事に。
ダニエル・ラドクリフみたいなウェイターがいるカフェに入ると、ロブスターを進められる。
50ユーロ。(この日は町中の両替商で1ユーロ103円前後だったから5千円)
昼からそんなもん食えるか!

本日のセットみたいなのを頼むと、僕の方は曇天で肌寒いのに「氷で冷やされた冷製スープ」が出てきた。
味は悪くないが寒い。
母にはなんかちょっと茶色くなったレタスのサラダが。

ちなみにこの時期(7月下旬)のパリは、Tシャツ、長袖シャツ、パーカーでちょうど良かった。
周りもダウンジャケットを着ている人から半袖Tシャツ1枚のみまで、色々いた。

さて、メインは極厚のチキンと極太麺のパスタが。
んーイマイチ。チキンがげんこつくらいの分厚さでナイフを入れるのも一苦労。

それでもご飯を食べて元気が出たところで、凱旋門まで歩く。
緩く続く上り坂が、原宿表参道みたい。表参道がシャンゼリゼっぽいが正解か。
ルイヴィトンの本店を通る。

凱旋門。
フランスに来てから何でも石で作られた街には圧倒されっぱなし。
凱旋門前の横断歩道の真ん中が凱旋門の一番正面になるので、横断歩道の真ん中に撮影する人間がたまりまくり、そのすぐ横をデカイバスが通り過ぎていく。


(内側までびっしり彫刻が。)

パリ、交通戦争が凄い。
全方向から全力で車が攻めて来て、人間やバイクもほんとギリギリを通る。ブレーキも急なのが当たり前で数十センチくらいまえで車が止まっても通行人は涼しい顔。
信号もあまり守らない。
そして車が右側通行なので、日本と同じ調子で信号のない歩道を渡ろうとすると、思っている方向と逆から車が来るから焦る。
慣れというのは怖い。

母と凱旋門前で記念撮影をしようと思い、日本人らしい人を捕まえて「写真撮りましょうか?」と話しかけ、自分も撮ってもらう事にする。
女子大生卒業旅行風の4人組に一人一台の合計4台のカメラを渡され、ガンガン撮影する。
こちらはごつい1眼レフだったのだが、快く撮ってもらえた。

凱旋門から今度はベルサイユ宮殿に向かうことにする。