Moral Hazard!!

ドラマーが音楽やホームページやガラクタを作るよ。

タイ、香港旅行記 ~4日目~

No Comment 旅行記

朝ごはんをオーシャンビューで食べながら海を眺める。
相変わらず晴れて美しい海だが、日に日に波が高くなってくる。


ホテル前の民家。ニワトリ放し飼い。

ホテル内にあるタクシーサービスの配車係のお姉さんは気さくで、拙い僕の英語でもキチンと返してくれる。
今タイのセブンイレブンでやっているディズニーキャンペーン?でもらえる熊のプーさんステッカーを集めているそうだ。
「それを集めたら何がもらえるの?」
と問いかけたら、ステッカーを貼る台紙を見せながら

「ドーラーイーモン」

ああ、ドラえもんのフィギュア?がもらえるのか。
しかしなんでディズニーを集めてドラえもんがもらえるのか?
疑問は尽きないが、僕の英語力ではそこまで突っ込めなかった。

「今日はプーケットタウンに行くの?」

まだ僕がどこに行くとも言わないうちから行き先を当てられた。
ここにくる外国人の行動パターンなんて似たり寄ったりなのだろう、早速手配してもらい、時間が来るまでロビーでインターネットをして待つ。
高級リゾートだからか、客のほとんどが西洋人(白人)で、特に女の人はどの人もモデルじゃないか?と疑うほど綺麗な人ばかりだ。
腰の位置も高い。足も長い、顔は綺麗。何この無敵超人たち。

目の前で白人男性同士が
「すまない、マックを充電したいんだが、変換アダプタが無いんだ、貸してくれないか?」
「OK、僕の部屋にあるから後で取りに来てくれ」
なんてやりとりを見ながら、あー俺もマック欲しー、マックにウインドウズ入れて持ち歩きたい~。とかボケっと考えてた。
(マックは変圧器要らないらしいですね。)

タクシーの時間。
一緒にプーケットタウンまで行くらしい白人老夫婦とマイクロバスに乗り込む。
この日まであまり街らしい街に出かけた事がなかったので、景色が変わるにつれて興奮してきた。

プーケットタウンはホテルから30分ほど。
イギリスが間接統治していたので、左側通行でロータリー式の交差点は常に渋滞状態。
ピックアップトラックとトゥクトゥク(軽自動車を改造した簡易タクシー)の間をスポーツタイプの原付が走りぬけ、歩行者もばりばり攻めてくる。

タクシー乗降場に着くと、乗ってきたタクシー会社のスタッフが声をかけてくる。

「コニチワー(日本語)、プーケットタウンにようこそ、今からどこに行くのですか?(英語)

スーパーマーケット(プーケットにはBigCとセントラルという二つのスーパーマーケットがある)に行きたいと伝えると、ラジオのDJのような若作りの格好をしたスタッフは、地図を出しながら

「スーパーマーケットは日用品しか売ってないよ?何しに行くの?
お土産?お土産ならとても大きなお土産屋がある!
もし貴方がスーパーマーケットに行きたいのなら、私に100バーツ(330円ほど)払って下さい。
そしたら私のワイフが貴方をお土産屋さんに連れて行って、そこで私は待機。貴方は買い物をする。
買い物を終えたら私を呼んでくれたら、そこからスーパーマーケットまでまた送ります。安い!」

などと言い出す。
お前タクシー会社の社員だろ、仕事中にバイトして、それも奥さんに行かせるのかよ。お土産屋さんってアレだろ?安いパッケージ旅行で行ったら軟禁されるタイプのお土産屋さんだろ?そこに連れて行ったらお前がバックマージンもらえるんだろ?
などと突っ込みどころ満載だったが、この暑い国で珍しく勤勉?なのと、確かにスーパーマーケットに行くのにバスは時間がアバウト、トゥクトゥクは値段が高い。
100バーツならまぁ、ありかな?という打算からOKした。

「じゃあ行きましょう!」

とDJ(便宜上こう呼ぶ)は綺麗なフォードのピックアップトラック(ほんとにこの国の人間はピックアップが好きだ)のドアを開ける。
乗り込むと、結構いいカーナビの画面にライブDVDとおぼしきものが映っている。

DJ「Sorry,これは妻の趣味でして・・・」

僕「へぇー、誰ですか?」

DJ「スコーピオンズのライブDVDです。」

まさかタイでドイツのハードロックバンドを見るとは思わなかった。
道中、饒舌なDJはずっとしゃべっている。

娘が3人いる、今42歳です、若くみえる?ありがとう!この国の人間は皆小さいから、外人からはそうみられるみたいだね?
上の娘は日本や韓国の漫画やアイドルが好きだ。
私も日本好きですよ、この車は仕事で使うから高いのを買ったけど、妻が普段乗っているのはホンダのフィットです。
日本語は難しいから少ししかしゃべれない、「コニチワー」「アリガトー」・・・

まぁ危ないところに連れて行かれることは無いだろうが、一応こういった国の人間は信仰を大事にしているだろうから、宗教の話を振って予防線を張っておこうと、いくつか聞く。

僕「Are you Buddhist? Do you trust in Buddha?(貴方は仏教徒ですか?仏陀を信じますか?)

DJ「はい、私は肌が黒いからムスリム(イスラム教徒)とよく間違えられますが、仏教徒です。」

「昨日パトンビーチに行ったら山の上に大きな仏陀があった。日本人にも仏教徒は沢山いるけど、あれだけ大きいのはそう無いよ?」

DJ「本当に?タイはほとんどの人が仏教徒です。次にムスリム、キリスト教徒ですが、数はあまりいません。」

DJは自分の腕を引っ張りながら言ったが、僕からすると他のタイ人と色の違いが全然分からなかった。

予想通り、めんどくさそうなお土産屋に着く。
安いパックツアーに申し込んだ場合、ツアーに含まれているタイプのアレだ。
入るとこれまた予想通りの礼儀正しい(外人があまり礼儀正しかったら違和感がある)スタッフが、真珠や宝石コーナーに連れて行こうとする。
それを適当にいなし、親父のお土産用の安い笛(150円くらい)なんかを物色して、さっさと出る。

外に出るとDJは雑誌を読みながら待っていた。
また道中の車内で

「日本のブランド好きですよ、エーイシックスゥ(アシックス)~」

など適当な話をしながら、スーパーマーケットへ。
到着後、DJに

「じゃあ100バーツ、それと貴方の娘に、100バーツ。」

と200バーツ渡す。
この辺がやっぱり僕も日本人。
DJは「コープンカーップ!(ありがとう)」と笑顔で帰っていった。