(フランクフルト駅構内。電車の他にも色んな乗り物が走ってた)
ドイツ到着。
TGVでの国境越えは、EU内なので車掌にチケットとパスポートを見せて終わり。
お世話になったTGVとさんさようなら。
ドイツが誇る高速鉄道、ICE(Intercity-Express)。
赤い電車はドイツ鉄道、DB。こんにちは。
フランクフルト駅構内。ドイツ3大銀行の一つ、Commerzbankの看板がたくさんある。
とりあえずチェックインするべく、ホテルへ。
表通りから少しはずれたら、なんだかガラの悪い若者がたむろしている。
こ、これがネオナチか・・・?
僕が一人旅だったら全員ちぎっては投げちぎっては投げしてやるんだけどなー!
母親と一緒だからなー!
一緒だからなー!
びびりながらホテルのあるタウヌス通りへ。
うわ、なんかすっげぇ柄が悪い。
どうやらフランクフルト駅真正面の通りから一本左に入ったここは、風俗街のようである。
本当に通り一本だけの違いなのに、中央のカイザー通りは明るくカフェが並ぶのに比べ、でも一歩出たら「セックス」「ポルノ」「カジノ」などいかがわしい店が沢山、非常にガラが悪い。
そして食べ物がドネルケバブ屋とピザ屋ばかり。
滞在中毎晩、ダサめのジャーマンテクノっぽい音楽が流れて、マスターキートンに出てくる白人売春婦みたいなのが街角に立ち、ごつい白人と胡散臭いアラブ系が闊歩しているなかなかのカオスっぷりだった。
今回の旅行ではパリと違ってホテルのランクを上げていない。
ホテル自体は、インターネットが無線LAN無料でとても奇麗、朝食も美味しい、店員さんも感じ良いのだが、立地がマイナスでスタンダードホテルの位置づけだったのか、と理解。
「やばい!これはとりあえずドイツのイイトコ見つけ隊!」
とホテルを飛び出して観光名所「ゲーテ広場」の方へ。(隊員2名)
しばらく歩いていると、最初は最初はいかがわしかった通りも、音楽家たちの像が立ち並ぶ森をすぎたあたりからいい感じの緑あふれる都会に変わってきた。
(ヨーロッパっぽい建物と近代的なビル、そしていきなり森の公園。パリはほとんどビルが無かったから新鮮。)
ほっと胸をなで下ろしながら歩いていると、すれ違った背の高いドイツ人おじいさんが、いきなり踵を返してこっちに寄ってくる。
なんだ?!と構えると開口一番
「日本人ですか?」
と日本語で聞かれた。
慌ててYesと答えると、
「私日本語勉強してまーす。コレ、日本の新聞、(単語を指さしながら)この言葉、日本ではよく使いますかー?」
と聞いてきた。
75歳くらいのおじいさんが持っていた日本の新聞、指さされていた箇所を見ると、書かれていたのは
「生殺与奪」
えー!ドイツ人通行人、レベル高いな!
とりあえず意味を聞いているのかと思ったら、
「意味はワカリーマス!日常では使いますカー?」
意味分かるのか!すげぇな!
慌てて「普段はあまり使わないですね」と日本語で答えると、僕の肩を叩きながら
「ありがとうございます。なでしこジャパン、おめでとうございます!」
日本びいきすぎる!
しかもとどめの一言が
「じゃがいもドイツはダメでした!ハハハ」
とジャーマンジョーク炸裂!
いやホント、出来過ぎた話ですが一切の誇張はありません。
このおじいさん、日本人にあった時用に温めてたんだろうか・・・。
この方との遭遇で、一瞬にしてドイツへの警戒が解けてしまった。
さて、その後タウヌスアンラーゲ公園の方へ向かうと、子供たちが森の中で遊んでいる。
よく見るとレゴのコーナーやアイスクリーム屋さん、小さなバンジージャンプみたいなもの、絵かきコーナーやフェイスペインティングしてもらってる子供たちなど、移動遊園地の様相。
ここがゲーテ通り手前の「旧オペラ座」というところらしい。
さっきのいかがわしいポルノシティと数百メートルしか離れていないのに、いきなりキッズ天国なのにビビる。
(建物は旧オペラ座。今でもパーティなどに使われるらしい。素敵!小さなメリーゴーランドみたいなのもあった。)
その後、ゲーテ通りや食い物横丁、デパートをウロウロ。母の土産物などを探す。
その先、ゲーテ広場やベルゼン通りには沢山の屋台が並び、DJブースではやっぱりジャーマンテクノみたいな音楽が鳴り、祭りっぽかった。
フランクフルトの屋台や、ポップコーン、パン、ビール、チーズなど、どれも美味しそうな屋台ばかり。
明日の昼はここで食べようと決意。
(ベルゼン通りの屋台市場。美味しそうな野菜やチーズ、沢山の種類のドイツパン、そしてソーセージ。)
更に進むとレーマー広場のあたりは古い教会がたくさんあり、近代ビルと組み合わさってなかなかのカオス。
ここまで回って、昼間電車で痛めた腰が尋常ならざる痛みを訴えてきたので、一度宿に帰ることにする。
腰がいたいのにパソコンと重い1眼レフを持ち歩いていたのでダメージが蓄積された模様。
とりあえずちょっと仮眠をとった後、カメラを置いて身軽になってまた散策。
夕方6時くらいにデパートをいくつか回る。
こちらは日が高いので、夕方と言っても昼の二時みたいな感覚。
フランスと同じく街や店ではほとんど音楽はなっていないが、ストリートミュージシャンは多い。
ギター弾き語りやレゲエユニット、一人スチールパンを演奏する黒人、アコーディオンを引くおじいさん、サックスソロ、フォルクローレ、色んなスタイルでみんな勝手に演奏している。
お洒落なお茶屋さんには南部鉄器や日本茶のコーナーあった。煎茶の道具も。
夜8時くらいになってようやく若干暗くなってきたので、晩ご飯を食べる事にする。
先ほどの食い物横丁(フレスガス)にある「ダス・ヴィルツハウス」という店に入る。
雑誌に書いてある名物料理、「シュヴァインハクセ」を注文。
ジョージ・クルーニーを若干髪薄くした感じのウェイターが案内してくれる。
ドイツ人、皆ゴツイけど、オシャレな優しさのフランス人と違って、丁寧な優しさを持っている感じ。
ただし、晩ご飯がパンチありすぎ。
肉デケー!
握りこぶしが2つ分くらいの豚すね肉がドーン!
美味い!外はカリカリで中はめちゃジューシー!
でもでかい!でかすぎる!
味わって食べる余裕がねぇ!
日本男児である以上、残す訳にはいかない!
満腹中枢が指令を出す前に食べきる!
肉を食べるのにこんなに体力がいるとは思いませんでした・・・。
こんなもん毎日食ってる奴らに勝てるわけがない・・・。
ちなみに母が注文したソーセージ(奥)は量も丁度良くて美味でした。
ただドイツ料理で定番の発酵キャベツ「ザウワークラウト」は苦手みたいです。
すっぱい。
晩ご飯の後、デパートでお土産を買い、タクシーで帰ってゆっくりする事に。
母がねたあと、僕はアメリカのドラマをドイツ語翻訳した2時間ドラマみたいな物を見る。
言葉は分からないが内容がシンプルなので楽しめた。
清潔なベッドで、就寝。